海に沈める雑記

🐟.。o○

懐かしい匂いと昔の記憶

お題「においをかいでふと思い出した記憶(めっちゃ短いエピソードでもぜひ聞かせてほしいです)」

 

1か月前、自分の部屋でダラダラしていたとき突然懐かしい匂いを嗅いだ。

それは、いまの前の前の前の……家に住んでいたときの、数年前に亡くなった家族の部屋の匂いだった。とてもいい香りなのだけど、何の匂いだかはわからない、懐かしい匂い。

その匂いをかいだとき、思い出が鮮明に脳内に溢れかえった。ベッドとオルガンと綺麗に並んだ服と、その他色々なものに囲まれていたが整理されている部屋。(当人がいないときにこっそりと)遊びに行ったこともあった。部屋に直通の、歩くとギシギシ鳴るベランダで遊んでいたこともあった。家族に怒られたときは腹いせに何度も部屋を荒らしたこともあった。大変迷惑な話である。その節は申し訳なかったと思う。本当にすみません。

そんな記憶が一気に蘇ったものだから、本当にびっくりした。しかもかなり前の記憶だったので、もうすっかり忘れていたものだと思っていた。ああ、覚えているものなのだと少し安堵した気持ちもあったと思う。明確にはわからないし、通常なら参照できないどこかに、いま思い出せない記憶が残っている場所があるのだと。

 

今考えても、そのときは窓も開けておらず、ちょうど換気もしていないタイミングだったので、なぜ突然匂いがしたかは全くわからない。でも、有意義で不思議な体験だった。